二輿物語


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アンケートのお礼


 「結婚するなら誰がいいか」という主語のない問いかけをしてしまい、答えにくいアンケートとなってしまいましたが、作者に付き合ってポチッとしてくれた方に感謝いたします。結果は、物語の趣旨上、当然ですがウルフェウスが選ばれましたので、ご報告させていただきます(問いかけた本人が「だよね」と思いました……ごめんなさい)あ、でも、ピピネにも一票ありましたので、ハイ。興味深かったです。
 折角なので脇道で拾った「カップリングなりきり50の質問」から、アリシア姫とウルフェウス王子の設定で答えてみます。
 インタビューにかこつけた設定集の公開かな? そんな生温い目で暇つぶしにご覧下さい。


今までの拝読とアンケートへのご協力に感謝します!


**設定は二輿1終了直後で、ネタバレになります**

1 あなたの名前を教えてください

アリシア姫(以後はア)「アリシア・フォル・ザヴァリアです」
ウルフェウス王子(以後はウ)「自分の名前だけでいいのか……だったら、ウルフと呼んでくれ。正式名称? 面倒くせえな。やっぱり言うのか。俺の名は、ヴァルヴァラ公国第7代目家督ムラドゥラ・シルフェウス・ヴァルヴァラ公が第五子、ウルフェウス・アクエリアス・ヴァルヴァラ。敬称は親父が新王を名乗っているから俺も王子と呼ばれる。ウルフっていうのは親族の愛称だ。部下は輝殿下と呼ぶ」
  「それを毎回言うのですか」
  「誰が誰の子でどの守護神が背後にいるのか、国を治める権限を持っているかいないか。それを言わずに名乗りの意味がないぜ……しかも、普通は爵位まで言わされる。俺は国外に出るから爵位なんて要らないが、家督の継承権を剥奪される時に伯爵程度の爵位は授与される。俺はまだ継承権を放棄してない」
  「面倒くさいですね。第一問からこの調子とは」


2 年齢は?

  「連載開始時は俺って18? 物語の中では15歳が成人設定だから……成人後3年か」
  「そうです。私は彼よりも2歳年上で20歳です。普通の政略婚設定より、年長ですよ! 悪いですか!」
  「そんなに目くじらを立てなくても……二輿2では俺は19で、アリシアが……」
  「次の質問にしてください」


3 性別は?

  「女です」
  「俺は男だ! 女に見える? ど・こ・が・だっ!」
  「女性のように美しい顔が彼のコンプレックスなのです。体は細身でも男性にしか見えませんけど」


4 貴方の性格は?

  「俺の性格……外向的な方かな。部下には怖がられてるみたいだけど、どこが怖いのかな」
  「私は引っ込み思案だと思います。照れ屋だとは思いませんけれど、自分から進んで前には出ません」
  「俺たちは正反対?」
  「だと思いますけど……周りは似ていると言うんですが、どこが似ているのかしら?」


5 相手の性格は?

  「アリシアは優しくて、かわいくて、照れ屋で、礼儀正しくて、強くて、まっすぐで……ちょっと頑固で神経質で完璧主義者で意地っ張りで」
  「ウルフだって、頑固です! 絶対に自我を曲げません! 人の迷惑も無視してやりたい放題ですし」
  「少しぐらい、褒めろ。落ち込む」
  「……素直で、おおらかで、正直で、無邪気です。ちょっとだけ、優しいところがあります」


6 二人の出会いはいつ?どこで?

  「出会いとは、顔を突き合わせた瞬間のことでいいんだよな? 俺がザヴァリアに来て一月ぐらいか。俺は1人でミタルスクに表敬訪問に行って、その帰りに国境まで彼女が迎えにきてくれて、そこで初対面」
  「その言い方は誤解を招きます! 誰もあなたに表敬訪問なんてしてもらいたくなかったです。私はあなたを迎えにいった訳ではなく」
  「はいはい。次の質問」


7 相手の第一印象は?

  「……ぶ、無礼な人だと思いました」
  「はあ? ちぇ……女神だと思った。本当にそこにいるのかと疑うほどきれいで。俺は一目惚れだった」
  「あ! 彼の身なりは盗賊みたいでひどかったんですけど、目は……とてもきれいでドキドキしました」
  「最初からそう言え」


8 相手のどんなところが好き?

  「どうして、俺から言わせるんだ? えーと……全部」
  「あ、ずるいですっ! 参考になりません! え、私……ウルフのこと、好きなのかしら?」
  「こら!」


9 相手のどんなところが嫌い?

  「いっぱいあるけど!……まあ、いいさ」
  「あ、また! きちんと言葉で伝えてくれないと困ります……私が彼の嫌いなところ? あーうーあー」
  「俺の反応なんて気にせず、素直に思ったままに言えばいいのに」


10 貴方と相手の相性はいいと思う?

  「いいだろ」
  「ど、どうかしら?」
  「おい……相性はいいに決まってる。相性なんて努力次第だ。お前にはその気がないのか!」
  「こ、これから、良くなるかもしれませんけど……うーん」


11 相手のことを何で呼んでる?

  「アリシア、か……気がついたら、俺は名前で呼んでいたな。出会う前から」
  「二輿1終了直後はまだ【ウルフェウス王子】ですけど、そのうちウルフと呼ぶようになります」


12 相手に何て呼ばれたい?

  「今のままでいいです」
  「何でもいいけど……【王子】【王様】【殿下】【陛下】【殿】なんてのは辞めてくれ。女房にまでそんな言葉は言われたくない。そんな言葉で一生涯閉じ込められるなら、国なんか捨ててやるからな!」


13 相手を動物に例えたら何?

  「動物? あははは!」
  「な、何を想像して笑ったんですか? えーっ!」
  「バーカ、俺たちは人間だ!」
  「こう言うとき、彼は本当に融通が利かない人なんですけど。彼は鳥です。大きな鳥……力強く飛ぶから」


14 相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげる?

  「あなたは何が欲しいですか?」
  「ん? サプライズでアリシアの好きなものをくれ。俺の欲しがるものは、俺が自分で手に入れる……んーと、俺からアリシアにあげるもの? 花かな。喜びそうだし、花を持つ彼女は素敵だし」


15 プレゼントをもらうとしたら何がほしい?

  「馬と牧草地!」
  「えーっ! わ、私はえーと……ラブレターが欲しいですっ!」
  「ラブレター? うわぁ……無理」


16 相手に対して不満はある?それはどんなこと?

  「不満……早く俺を好きになれ!」
  「不満……強引なところ!」


17 貴方の癖って何?

  「俺のクセか……まあ、非常時はよく剣を抜く。そして、部下を切る」
  「それが癖なんですか。あ、私の癖は……ないと思います」


18 相手の癖って何?

  「アリシアは切れるとすぐに【私に逆らうのですか!】と逆上する」
  「えーっ! それはあなたの方です!」
  「そして、自分が見えていない」


19 相手のすること(癖など)でされて嫌なことは?

  「とにかく! ひきこもったら、長いっ! そして、絶対に会えない! くそっ!」
  「正直なのはいいのですけれど、モノに当たり散らすのは嫌です! 大事に育てた庭木が彼のせいでめちゃくちゃに! すごーく、すごーく、腹が立ちましたっ!」


20 貴方のすること(癖など)で相手が怒ることは何?

  「むう……多分、俺が一人で勝手に突っ走ることを彼女は嫌がる」
  「実は、直接、私が彼を怒らせたところを見たことがないので、これは想像なんですが……彼は本当は懐が深くて、滅多に怒らない人です。私には悪いところがたくさんあると思いますが、彼はそこを拒絶もしないし、改善させようともしないし、怒りません。不満はよく口にしますけど、本気で怒ってる感じでもないし、何を考えているのか、わからない……不思議な人です」


21 二人はどこまでの関係?

  「【どこまで】? 婚約は……すると思いますけど」
  「キスまでしたっ! ひゃっほー! 俺の度胸に万歳っ!」
  「……ど、同意のあった行為ではありませんっ! 却下です!」


22 二人の初デートはどこ?

  「デートって何だ? 国境から王都に戻るまで、一緒に旅はしたけど」
  「初デートは二輿2でバラ園を二人で歩きました。二輿1ではデートなんてまぁーったくっしてません」


23 その時の二人の雰囲気は?

  「二輿1ではノーデートなんだよな?」
  「はい」


24 その時どこまで進んだ?

  「二輿2のデートでは、キスぐらいできたのか?」
  「いいえ」


25 よく行くデートスポットは?

  「二輿2で私は彼の祖国に行くんですが、庭が素敵で、あ、それからお風呂に」
  「うあうあうあーっ! 早くデートさせろ、こら!」


26 相手の誕生日。どう演出する?

  「物語の中で、俺たちの誕生日ネタは出てこない。二輿2では俺は勝手に19歳から20歳になるし」
  「メルマガでは付属短編の中で、私は彼の誕生日にプレゼントを贈ろうとしましたが、彼はそういう日でも働いてます」
  「アリシアの誕生日……俺なら旅行に連れて行く。二人きりになれば、手も出しやすくなるってもんだ」
  「その案は却下です」


27 告白はどちらから?

  「どうせ俺だろ?」
  「はい。二輿2でプロポーズしてくれました」


28 相手のことを、どれくらい好き?

  「今? うーん……大事にしようと思うぜ。どのぐらいって……鉄かな。まだ」
  「鉄って、何ですか。二輿1終了時点では、私はまだわかりません」


29 では、愛してる?

  「愛してる」
  「今言えるんですか! その言葉を!……私はまだ言えません」
  「あったまかってえー」


30 言われると弱い相手の一言は?

  「うーん……【私はウルフェウスの妻です!】か。もうそれを言われたら、はい、としか言えない」
  「え……いつ言うんですか、そんなセリフ。私が彼に言われると弱いセリフは……きゃー……秘密です、秘密ですー。ちょっと弱くなった時の彼を知っているのは私だけです、うふふ」
  「不気味だな……どうせ、それも全部二輿2だろ。二輿1ではほとんど俺たちに交流はないんだから」


31 相手に浮気の疑惑が! どうする?

  「はあー? アルダバに口説かれたときのことか! くっだらねー、かんけーねー、俺の方がいい男だ」
  「彼は完全に無口です。不気味にも私には何も言わずに平然と繕って、でも、相手のことはメラメラと……私は、彼の浮気が発覚した時、どうしたかしら? 二輿2でそんな話題が……」
  「殴る、蹴る、ののしる、泣きわめく」
  「そんなの嘘ですっ! 半分ぐらいは嘘です……」


32 浮気を許せる?

  「許せませんっ!」
  「アリシアははっきりしてらあ……俺? いや、基本は……許せるわけないだろ、はは。愛妾なんか作ったら金がいるだろ。そういう訳わからん、出費は嫌いだ。でも、まあ、なんだ、ほら……なあ? アルダバは妻が三人だぞ。俺が一人ってどういうことだ。あいつは愛妾もたっぷり作って」
  「そこで張り合わないでください。男性は本当に馬鹿です」


33 相手がデートに1時間遅れた! どうする?

  「一時間? 半刻のことか……俺たちの世界観では、そのぐらいの遅れは別に」
  「デートに遅れることなんてあるのですか? だったら、最初から待ち合わせなんてしなければよいのです。二人で会ってからデートに誘えばいいでしょう?」


34 相手の身体の一部で一番好きなのはどこ?

  「えっと……瞳が素敵です。色だけではなくて、その、うふふ」
  「えー、だから、全部だって! 柔らかくって最高! 胸もふわふわで、腕もふわふわで、腰なんかこう……うっは、たまんねーっ! あははっ、早く、初夜で抱きしめたいっ!」
  「……ふーっ! ウルフのバカ正直者っ!」


35 相手の色っぽい仕種ってどんなの?

  「だから、全部だって! 全部、アリシアはその存在がすべて俺を誘っている」
  「誘っていません。彼の場合は、裸でいても色気がないときの方が多いです。ただ……水の中にいるときは……きゃー。私まで、こんなことを言うなんて! ウルフのせいです!」
  「俺たちの会話は仕種の話ではないな。アリシアの色気ある仕種ね……馬に乗ってるときの腰の動き!」
  「きゃーっ!」


36 二人でいてドキっとするのはどんな時?

  「もう、エッチな話はなしです!」
  「先に釘を刺すな……んー。初対面でドキッとした。女に正面から睨まれることは、あまりなかったから、新鮮。彼女に見つめられると今もドキドキする。俺は何かまた失敗して怒らせたのではないか、と」
  「彼と一緒にいて、ドキッとする瞬間……横顔が寂しそうに見えた時とか、苦しそうな時、です。普段は明るいので、彼に気を遣うことを忘れてしまいます。だから、私は知らない間に彼を傷つけたんじゃないか、と」


37 相手に嘘をつける? 嘘はうまい?

  「俺? きっと下手。すぐばれるし」
  「嘘はつかないと思います」


38 何をしている時が一番幸せ?

  「乗馬中、入浴中、膝枕中」
  「薔薇の咲く季節にデートできると幸せです」


39 ケンカをしたことがある?

  「あははは! 俺たちは喧嘩で始まった」
  「ハア……おかげで、私の仮面は全て取り払われました。喧嘩せずに、普通に出会っていたら、きっと私は彼に、つまらない女だ、と思われたに違いありません」


40 どんなケンカをするの?

  「初めてのパターンで戸惑ったけど、アリシアは全く俺にぶつかってこない。いきなり、引きこもって無視されるし、話しかけようにも衛兵に守らせて、まったく、ムカつくったらねえよ」
  「彼だって、無口でした! むすっとして口を利いてくれないし、怒った顔が恐くて近づけないし、普段は乱暴だし、強引だし、傍に行くなんて怖いし、仲直りしたいとは思いましたけど、隙がなくて」
  「どこが! 俺は隙だらけだったろう! 仲直りだって俺の方が積極的にっ、あああ、むかつくっ。これでも、精一杯我慢してやったんだ! 俺が手を出さずに黙っていてやったんだからな! 俺が先に手や口を出したら、俺が勝つに決まってるから我慢してやったのに、口を利いてくれない、だと?!」
  「あなたは自分の感情に素直すぎて怖いんですっ! 今も、ムカつく、とか平気な顔で言ってるしっ、嫌われったと思っ……」
  「また、一人で傷ついて泣きそうな顔を……あーっ! 俺がいつ、嫌いだと言った?! なぜ、一人でそこまで思い込むーっ! そして、勝手に俺を排除して無視するな、一人にするな、嫌いになるな、あーっ!」


41 どうやって仲直りするの?

  「仲直り……あれ? そう言えば、俺たちきちんと仲直りしたのか? いつの間にかどうでもよくなったが」
  「私もあなたから詫びの言葉は聞いていません。でも、周りに助けられて、色んな方が私たちを仲良くさせてくれました。言葉の足りない彼の気持ちを代弁してくれる人がいたり、わかりにくい彼の行動を愛のある行為に思わせてくれる人がいたり。だから、私たちは上手く行ったのだと思います」
  「ふーん。ま、いいや。アリシアが、上手く行った、と言うなら、それでいいんだろ」


42 生まれ変わっても恋人になりたい?

  「……お前が先に言え。俺が口を出すとまた余計なことが起きる」
  「生まれ変わっても……私たちはまだ恋人ではありません」
  「ああ、そう。俺は、生まれ変わったら、なんて言葉は信じない。今生限りで俺と言う人格は終わる」
  「やっぱり、愛も夢もない一言ですね」
  「それが俺の言葉。俺が生きている限りにおいて、恋人はアリシアだけだ……そういう言葉なら言える」
  「……。私の言葉を言い直してもいいですか? 今はまだっていうことだっただけで、その」
  「必要ない。そのうち、俺たちは恋人になるから」


43 「愛されているなぁ」と感じるのはどんな時?

  「えっと……この質問はあなたから先に」
  「ん? 愛されているなぁと感じる時か……俺は愛されてるのか?」
  「……。ごめんなさい。私の努力不足です。私は自分のことばかり、誤解ばかり、あなたは好意を素直に伝えてくれているのに、私は逃げてばかり……あなたのことを理解しようとしてなくて……私はひどい女でした」
  「……ふふ。俺は……アリシアは心のあったかい女だと思うけど?」


44 「もしかして愛されていないんじゃ・・・」と感じるのはどんな時?

  「うーん……ないな」
  「へ? ない? ちらっとも感じたことはないんですか」
  「うん。アリシアは?」
  「……常に。あなたが他の女性と一緒にいる時とか、私から目をそらすとか、呆れた顔で溜息を」
  「ハア、うっとうしいな。二六時中、俺に愛を囁けと言うか」
  「……呆れましたか? 今、すごく面倒くさーいという顔を」
  「そういう哀しそうな顔をするな。愛してる、愛してる! あー、面倒だな、愛してるから!」


45 貴方の愛の表現方法はどんなの?

  「愛の表現……か。よし! 白バラの品種改良をしてやる。アリシアという名前をつけるから。誕生日にはそのバラを一杯部屋に詰め込んで、一日中、愛し合う」
  「ええーっ! そ、そういう表現、するんですか……意外です。ええー、嘘ー、きゃー! うふふ」
  「品種改良も割と好きなんだ。あ、もしくは、俺の得意な分野と言ったら、火薬の爆破実験」
  「花火はいりません。あなたが楽しんでいるだけではないですか……私は、彼の誕生日にケーキを焼いて」
  「ノーサンキュー。アリシアではなく菓子職人に焼かせろ。そっちの方が美味い」
  「えーっ!」


46 もし死ぬなら相手より先がいい? 後がいい?

  「えっと、私の方が年上なので、私が先だと思います」
  「俺の方が恨まれてるから、早死にだろう。戦場で華々しく」


47 二人の間に隠し事はある?

  「実は……俺には隠し子がいる。生きているかどうかはわからないけど」
  「嘘っ! あ、私には……初恋の男性が彼以外にいます!」
  「へー、いるんだぁ、へー」


48 貴方のコンプレックスは何?

  「何もない」
  「あれ? 女顔のコンプレックスとか、できる兄上に対して持っている苦手意識とか……」
  「何もないっ!……アリシアは?」
  「あなたが私のコンプレックスです。言葉も姿も行動もすべて……自分と比較して、情けなくなります」


49 二人の仲は周りの人に公認? 極秘?

  「公認。国を挙げての婚約だし」
  「はい」


50 二人の愛は永遠だと思う?

  「永遠と言う言葉は信じるんですか?」
  「ん? 覚悟の問題。俺は信じる」
  「では、私も夫となる男の言葉を信じます」


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配布場所 [カップリングなりきり100の質問]から全年齢向け50問
http://bianca77.easter.ne.jp/100/100_date.html